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【映画】原作を読んで欲しい!オデッセイ感想。

トピック「オデッセイ」について
(ネタバレあるよ!)

 

[ログエントリー:ソル(火星の時間。24時間39分35秒)xx]

複雑な気持ち。
これが熟慮を重ねた上での見解だ。
微妙。


昨年から楽しみにしていた、映画オデッセイ。映画が待ちきれなくて原作を先に読んだ。そしたら、原作があまりにも面白すぎて、3日ほどで上下を読んでしまった私。火星の単位でいえば、ソル3も行かずに読み切ってしまった。


2016年「火星に持っていきたい本ランキング」の第一位は「火星の人」で決まり。

そのぐらい面白い。


あのシーンはどうなるんだろうか。
私の考えているローバーは想像通りなのだろうか。
マッドデイモンはワトニーをどう演じるのだろうか。

…なんて映画への思いが高まる私。



原作を先に読んだ醍醐味のひとつとして、自分の想像と映画の再現性を比べてみることができることだと思う。しかし、私の想像していたオデッセイは映画館にはなかった…。


もちろん「おお!ローバーはこんな形なのか」「通信機は思ってたのより5倍大きいな」「ルイス船長の彼氏イケメンだ!」とか色々思ったけど、原作が大好きになってしまった私にとって「あぁ、このシーンを、この面白さを、もっと多くの人に見て欲しかった!オデッセイはこんなもんじゃないんだよ!もっと面白いんだよ!」と映画をみた人全員にいいたくなった。



でも、もちろん映画は映画としての面白さもあったし、文字を映像化すること、上下の本を2時間30分に収めないといけないことを考えると製作者も大変なのだろうと思うので、原作読んだからこそわかる映画の良さを語ってみようと思う。



まず、主人公ワトニー。演じるのはマッドデイモン。これは本当にナイス配役!だと思った。マッドデイモンって困ってる役が似合いません?なんだかほかの映画でも困っている気がしますよね!私はそんな彼が大好きです!

火星にひとりぼっちって”困ってる”の最上級に間違いないので、あのユーモアあふれるワトニーをマッドデイモンが演じてくれてよかった。彼は存在してくれるだけでなんか面白い。(よね?)とくに最後の方は、ガリガリに痩せていたので、すごいなーと思いました。



それから、音楽。選曲が微妙という声があるけどあれでOKなんです。
原作ではひとりぼっちの火星で唯一の娯楽が音楽とドラマ。その音楽も、ルイス船長がもってきていた「ディスコ」のみ。「またディスコかよ…」というワトニーのディスコへのツッコミで原作は何度も笑えます。そこがあまり描かれてなかったので「なんでこの選曲?」って思った人もいるだろうけど、原作を読めば、「ワトニーはこんな音楽を聴いていたのか、そりゃ嫌にもなるな!」と共感が生まれます。



それから想像にしかなかった火星や宇宙に描写。原作ではあまり自然に対する描写はないんだけど、さすが映像。めっちゃ綺麗。ちょっとゼログラビティ思い出した。
また、やたらネガティブなシーンもないので(痛そうなシーンはあるけども)家で何回でも見たくなる映画でもあると思う。ポジティブSF。




…それにしてもこうやって書いていてわかったけど、
映画を見た人にこそ原作を読んで欲しい!



ひとりDASH村なんて言われてるけど、原作だとそれをもっと感じられるよ!
圧倒的人間力を感じられるよ!


なぜあのときドアが爆発したのか、どうやって水が作られたのか、実はMAVまでいく道のりはこんな苦労があったんだぜ、アレス3の恋模様はこうなんだぞ、なんで中国とのやりとりのシーンがあったのか、選曲はあぁなのか、あの写真でのポーズの意味はとか…原作を読めばわかる。もうね、映画が「よかったな~~」って思う人は、小説を読んだら


「なんじゃこりゃ!!!!!!!!!!!みんなはやく読め!!」って気分になるから。それぐらい面白いんだよね。みんな映画の15倍ぐらいワトニーが大好きになるよ。



映画が割とリアルでミッション中心の作品だとしたら、原作のよさはワトニーの溢れんばかりのユーモアさと、次々襲い来る問題をひじょうーに面白く、科学的に、実験的にワトニーが解決していく様子と、そこから感じる人生哲学。


原作ではほぼ全文が主人公マークワトニーのログでなりたっていて。ワトニーは最初は地球の誰ともログを共有ができないので、いわば読者の私とワトニーの二人で共有できるもの。読んでいくうちに、どんどんワトニーと読者の私との間で共感が生まれるし、たった何百日だけど読んでいる私もワトニーの人生の一部かのように感じる。


あぁ、私こうやって書いたけどもはやワトニーのファンだなぁ。それぐらい、小説のワトニーはキャラクターとして素敵。


それに水を作りだす描写とか、その他機械の描写とかすごく鮮明にかいてあって作者はなにものなんだろう?と思って最後の作者のプロフィールみたら


カルフォルニア素粒子物理学者でエンジニアの息子としてうまれ、15歳で国の研究所に雇われ、現在までプログラマーとして働いている。

 

 
ってすごい面白い経歴ですよね。


あぁ、マークワトニーも火星にオデッセイの原作「火星の人」を持っていけば、あんなにディスコであきあきすることもなかったのに…

映画の話からそれちゃったけど、映画をみたならばぜひ原作も見て欲しい。終わり。


 

火星の人〔新版〕(上) (ハヤカワ文庫SF)

火星の人〔新版〕(上) (ハヤカワ文庫SF)

 

 

火星の人〔新版〕(下) (ハヤカワ文庫SF)

火星の人〔新版〕(下) (ハヤカワ文庫SF)

 

 



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